PSライニング工法

PSライニング工法は、日本下水道事業団との共同研究「下水道施設コンクリート構造物を対象とした新設時および 補修時の防食被覆工法に関する技術開発」(平成5~8年)の成果の ひとつとして生まれた新しい防食被覆工法です。

PSシート工法

下水道分野におけるほとんどのコンクリート構造物は、厳しい環境条件下に置かれています。これら構造物の劣化対策として、誕生した『PSシート工法』は、全く新しい発想から生まれた成型品防食被覆工法です。

上下水道施設の調査・診断

下水道防食協会では、経験豊富な技術者が調査・診断を行います。 また、EPMA(電子線マイクロアナライザー)を用いて、断面の詳細分析を行い、劣化の進行状態、腐食環境などを把握します。 これらの調査結果に基づいて、根拠ある防食設計が可能となりました。


下水道施設の腐食劣化が進行しています。

 近年、下水道施設のコンクリート構造物が、硫化水素の悪影響から、想像を絶するスピ ードで腐食劣化する現象が周知となって参りました。このような背景から新しい防食被覆工法が求められている中、日本下水道事業団の共同研究公募において、当協会員のショー ボンド建設(株)の提案した研究課題の内容が評価採用されて共同研究が開始され、その研究成果を踏まえて、「PSライニング工法」が完成致しました。PS(Protection of Sewerageの略)ライニング工法は卓越した耐酸性を有すると ともに、1)湿潤面接着性 2)短時間施工・省力化・短時間解放 3)密閉空間での作業性等、補修工事においても対応可能な優れた特長を持っております。
また、耐酸性評価に電子線 マイクロアナライザー(EPMA)の新しい技術を用い、従来曖昧であった材料の耐酸性能の客観的評価法を確立しており、この技術は、今後の耐酸性評価に広く利用されるようになってきております。

下水道施設コンクリートの劣化
エポキシ樹脂の再劣化状況

 平成19年7月の日本下水道事業団「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術マニュアル」では、材料の性能規定に採用されております。
また、成型板による防食工法・防食補強工法の「PSシート工法」」もラインナップしております。

当協会の目的

 当協会は、単なる工法協会にとどまらず、工法の普及活動を通じて、お客様の下水道事業に関するあらゆる問題をお聞かせいただき、それをテーマとして全会員の知恵を結集し、解決策をご提供できるようになることを本来の目的と考えております。また、平成30年5月現在、全国6支部が設立され、各地方での密着した活動を開始しております。今後とも、私共の目指すところをご理解いただき、ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。


当協会について


 当協会は、幹事会社4社<ショーボンド建投(株)・化工建設(株)・(株)ニューテック康和・ショーボンドマテリアル(株)>で、各社の得意分野の技術を持ち合い、協力し合えば必ずや環境に関わる様々な問題解決に貢献できるのではないかとの構想を温め、設立された協会でございます。